In The Court Of The Crimson King(クリムゾン・キングの宮殿) - King Crimson
今回は前回の続きで私のプログレ沼への2歩目となった"King Crimson"の"In The Court Of The Crimson King"について書きます。
今更解説なんて不要なくらいですが一応。
1969年(!!)発売の"King Crimson"の1stアルバム。
圧倒的顔面ジャケ
このアルバムからプログレッシブロックがはじまったっぽい。
ちなみに現在絶賛放送中ッ!!の「ジョジョの奇妙な冒険〜第5部 黄金の風〜」にも登場してるぞッ!!
ジャケットからの影響受けすぎだろ荒木先生!!
でもこのデザインは好き
Track List
#1 21st Century Schizoid Man☆
#2 I Talk To The Wind
#3 Epitaph
#4 Moonchild
#5 The Court of The Crimson King
Personnel
Robert Fripp-guitar
Ian McDonald-reeds, woodwind, vibes, keyboards, mellotron, vocals
Greg Lake-bass guitar, lead vocals
Micheal Giles-drums, percussion, vocals
Peter Sinfield-words and illumination
当時まだ活動中だった"The Beatles"の"Abby Load"をチャート1位から蹴落としたって有名な逸話がありますがあれ事実無根だったみたいです(汗)
だがそんなことはもはやどうでもよく
誰もが認めるプログレッシブロックの圧倒的名盤!!
#1は「21世紀の精神異常者」って邦題がついてて
プログレファンの間では通称「21バカ」って呼ばれてる。ヒドいけどわかりやすい。
ただこれがめちゃんこにかっこよい。21世紀っていう漠然としたディストピア感を土台に繰り出される暴力的なイントロ!
これが69年ってマ?
よくわからんエフェクトのかかったこれまた格好良いボーカルが曲タイトルまで歌い上げるともう一度イントロのフレーズを繰り返し、ギターの唸り挙げとともに長い間奏パートがスタート。テンポも上がってテンションもアップ。2つのフレーズをギターサックスが揃って進む。どんどんテンションがうなぎのぼり。ギター、ベース、サックスが入れ替わり立ち代わりソロを演じていく。ドラムはありえんタイトさで叩きまくっている。なんてカッコよさ。。。
間奏ふたつ目のフレーズに戻るが、こっちのテンションは上がりまくってもう元には戻れん!難しそうなフレーズをギター、ベース、サックス、ドラムがばっちしのタイミングで合わせて間奏1つめのフレーズに戻ったのち、再度イントロのフレーズに回帰!久しぶりのボーカルが炸裂!演奏は最終局面に突入し、全員が精神異常者になったかのような弾きまくり!発散していくように曲が終わる。。。
一生聴けるしいつ聴いても感動する最高の曲。
これに出会ったせいで人生狂ったと確信して言える。
#2は「風に語りて」曲の尺はそうでもないがアルバム内の小曲的立ち位置で「21バカ」で上がりまくったテンションを落ち着かせる。イアン・マクドナルドのフルートが素晴らしい美しさ。詞も哲学的だ。でもやっぱりちょっとディストピア的な雰囲気ない…?
#3は「墓碑銘」#2から続いて太鼓の音でイントロ。曲のテーマがクッソ暗い。やっぱりディストピア?でも現代や未来の話じゃあないのかな。サビで必殺の"Confusion will be my Epitaph"のフレーズ。かっこいい。アコギとメロトロン、そしてグレッグ・レイクによるボーカルの哀愁がすごい。歌メロがはっきりしてるから日本人ウケしそうやな〜なんて少し冷静になってしまう。やっぱり#1の方が好きやな〜って思ってしまう。年重ねたら好きになりそうな気がする。間違いなく名曲ではあるので。今後に期待。
#4"Moonchild" #2的小曲ポジと見せかけて12分もありめっちゃ長い。前半部では印象的な美メロで脳内に景色が現れてくる。メロトロンの逆再生?がとても良い雰囲気を出している。この部分は好きなんだけど…後半部分では「宮殿」を聴くときの障壁ランキング世界一位間違い無しの催眠サウンドが繰り出され、メロディのない浮遊感を正味9分ほど味わわねばならない。この曲前半だけでよくね?って思うけどB面の尺が足りなかったんですかね?インプロビゼーション(即興演奏)だと思えば後年中期クリムゾンの布石と言えなくもない??
#5「クリムゾン・キングの宮殿」#4長くて油断してたら唐突に始まる曲。ドラムから入ってメロトロンが唸りあげる。イントロのメロディで気付いたらクリムゾンキングの宮殿に立たされ、怪しげなパペットやらクイーンやらウィッチやらがいる空間へ。怪しい儀式でも始まりそうだ。再びメロトロンが唸りあげ、ドラムが軽快に鳴る。イントロのメロディを繰り返し、再び歌パート。もう一度イントロメロディに戻ったのちにフルートが登場。ギターが少し#3「エピタフ」の世界を垣間見せながら静寂なパートが進む。最後の歌のパートに入り、やはり"king"の詞からコーラス。キィ〜〜〜〜んあ↑〜あ↑〜あ↓〜
一度曲が終了したと見せかけて、笛の類?がピロピロと現れる。次々にフルートなどが登場し、ドラムが突如響きだすとワントーン上がったメインフレーズをもう一度!キーボードなども増えて大円団!感動的なラストと油断していると各楽器がそれぞれ唸り出し、唐突に混沌へと吸い込まれていって呆気にとられる。不思議な世界。怪しすぎる!
こういう一回終わってからもう一回現れる"Strawberry Fields Forever"的な展開好きです。
プログレッシブロックの定義に「クラシックとの接近」というのがありましたが、キングクリムゾンの場合は、「ジャズとの接近」。ジャズロックというジャンルにプログレ要素が多く含まれているようにジャズに必要な技巧がロックと融合することも、プログレの超絶技巧という特徴を作ったんだなと割と最近理解しました。次のアルバム以降しばらくはジャズよりですしね。
あとメロトロン使用しているっていうのはやっぱり大きいですね。耳バカなんで以前はオーケストラでも使ってるのかと勘違いしていましたが(汗) 独特なローファイ音から来る雰囲気が音世界に大きく貢献しているように感じました。し後発にも影響大でしょうね。
そういえば前回の"Yes"の"Fragile"では最後にSpotifyのリンクを貼ってみたんですが
(いろんな音楽ブログで貼ってあるから1回やりたかったw)
私はSpotifyのヘビーユーザーでめちゃんこお世話になっているのですが。
キング・クリムゾンはSpotifyでは(ほとんど)聴けません!!悲しい!!
お前らのせいでこちとら万年金欠だよ!!
そんな金欠学生に厳しいクリムゾン
まあフリップ的には対価は払えよってことなんでしょうな〜。
さすが大量のライブアルバムを売りさばいてきただけあって商売が上手です()
ただこのアルバムに関して絶対に「買い」ですけどね。
中のデザインもキモいので(褒め言葉)
紙ジャケがおすすめです。
中期3作品もオススメです。