Fragile(こわれもの) - Yes
音楽レビューを書くにあたって何を最初に持ってくるかは重要だと思って、少し悩んだんだけど、自己紹介的な意味合いを持たせたいのもあってYesにしてみた。ちょうど惑星ジャケだしね。
確か中学の頃にはビートルズをiPhone付属イヤホンで聴いてたようなやつだったんだけど、高校に入ってジョジョのアニメ1部が始まったんですね。そのEDテーマとして使われていたのが、#1のRoundaboutでした。
物語のシリアスな展開にマッチしたイントロギターで「神ED」などとよく言われていましたね。
今見ても作画・構成など力(と金)の入れ方が半端なく、他部と比較しても完成度が高いな〜と思います。こっから私はジョジョラーとして文庫版の漫画を全部揃えたんですが、一方で音楽の方にも強く惹かれていきました。
そもそもプログレッシブ・ロックとは?
それまではビートルズを聴いていたのもあって、カッコいいフレーズの多さは自分の趣味にかなりマッチしていました。ただ当時はまだ音楽に対する知識が今以上にほとんどなかったので、Wikiとか見て調べました。以下がその説明。
- 一部のバンドはアルバム全体を一つの作品とする概念(コンセプト・アルバム[6])も制作した
- 大作・長尺主義傾向にある長時間の曲
- 演奏技術重視で、インストゥルメンタルの楽曲も多い
- 技巧的で複雑に構成された楽曲(変拍子・転調などの多用)
- クラシック音楽やジャズ、あるいは現代音楽との融合を試みたものも多く、演奏技術を必要とする
- シンセサイザーやメロトロンなどといった、当時の最新テクノロジーを使用した楽器の積極的使用
演奏上手くて育ちも良くて頭のいい人たちが、労働者側にあったロックを芸術の域に引き上げていったというような感じです。この時何これめっちゃメンドくさそう…とはあんまり感じなかった時点で同世代人と趣味が合わなかったのはお察しでした。
これが私の求めていた物では...?と感じた私はこの後「プログレ」を手がかりに音楽探求の旅に出るようになりました。結局初めて買ったプログレのアルバムがFragile!祝プログレデビュー。
Fragileについて
1971年発売、Yesの大ヒット作品
- ジョン・アンダーソン Vocals
- スティーヴ・ハウ Guitars,Vocals
- クリス・スクワイア Bass,Vocals
- ビル・ブルーフォード Drums,Perc
- リック・ウェイクマン Keyboards
幻想的なジャケットはロジャー・ディーンによるもので、他のプログレ作品のジャケも多く担当しています。
アルバムは大曲4つとソロ曲で構成されていて、当時のプログレアルバムにはよくあるタイプのアルバム構成だと思う。
#1は言わずと知れた大ヒット作。幻想的な曲構成が素晴らしいし、楽器同士の絡み合いも最高。曲自体の印象はウェイクマンのキーボードによるところが大きそう。サビのハウのギターとスクワイアのブリブリベースがとても好き。ハウのギターはソロ曲#8でも堪能できます。一部ではハウはギターが上手くないとか言われているらしいが、私はめっちゃ好き。
他の大曲#4と#9で#4は確か南極で凍死する冒険者の歌かなんかでテーマの暗さとハードなサウンドが魅力。#9は車のCMソングにもなっていたけれど、キング・クリムゾンの「21世紀の精神異常者」に対する返歌のようなものだと言われている。静と動の緩急が激しい名曲。初めて聴いた当時はこの辺りのハードな曲がかなり琴線に触れていた。
この後イエスは幻想的なサウンドや哲学的なテーマを持った作風になっていくが、私はハードかつプログレッシブなサウンドを欲していた。結局キング・クリムゾンなどへと食指を伸ばしていくが、それはまた別の記事で書いていきたいな。