メビウスの惑星

雑食性消費者の宇宙遭難日記です。プログレ入門者

Anekdoten/Until All The Ghosts Are Gone(2015)

スウェーデンのアネクドテン、2015年リリースの最新作。 前作より8年越しのリリースということも示しているように、クリムゾン系の音像ってオリジナリティとか、曲のバラエティを出すのって案外難しい。そんなバンドの最新作は十分なオリジナリティを獲…

Hybirs(1992) - Epilog(1994) - Buried Alive(1996) - Viljans Öga(2012)/Änglagård

エングラガーことスウェーデンの伝説、Änglagård アングラガルドです。 Anekdotenとともに90年代のプログレ、シンフォ熱を再燃させた元凶といわれ、暗すぎるジャケット、読めないスウェーデン語、少なすぎるバイオグラフィー、店舗で見かけなさすぎる音源等々の…

mouth / Vortex(2017)

オルガン系プログレ・ハードロックバンドmouth 現代のドイツのバンドです。 mouthprog.bandcamp.com #1の"vortex"が本作の白眉だと思うが、ユーライア・ヒープの6月の朝をピッチ変えてダウナーにしたみたいなリフをしている。後作のfloatingというアルバムで…

King Crimson/Live in Newcastle December 8, 1972(2019)

King Crimson Collectors Club 48番目 "太陽と戦慄" ライブ版 「太陽と戦慄」のライブ盤なのだが、スタジオ盤と同様にジェイミー・ミューア Jamie Muirがいる編成でのライブ音源で、珍しい。 さらに、サウンドボード音源(ライン入力での録音)のため、音質が…

ARACHNÖID/ARACHNÖID(1979)

Arachnöid、フランスの70年代に活動したグループで一般的にはキング・クリムゾン系のサウンドとして有名。邦題は「アラクノイの憂欝」。70年代プログレにしては遅咲きの1979年発表の本作が唯一作だ。歌唱は#3を除きフランス語である。 唯一作系のバンドにし…

【音楽レビュー】Sunn O))) - Pyroclasts(2019)

Go buck to the "ELEMENT" Sunn O)))、アメリカ合衆国のドゥーム・メタル、もしくはノイズ・アンビエント集団。9枚目に当たるスタジオアルバム。前作"Life Metal"から半年という短期間で発売されている。 とにかく爆音の持続音を11分鳴らし続ける曲が4曲収録…

【音楽レビュー】CAN - Delay 1968 (197)

前回に引き続きCANのアルバム"Delay 1968"です。前回レビューの"The Lost Tapes"同様、このアルバムもアウトテイク集です。時期的には1stアルバム"Monster Movie"の時期のものですが、クオリティが全く未収録集に相応しくない傑作。まさに「遅れてやってきた…

【音楽レビュー】CAN - The Lost Tapes(2012)

西ドイツのクラウト・ロック・バンド、CANの未発表音源集で、比較的最近に発表されたもの。30時間にも及ぶテープを再編集して構成した30曲入り3枚組ボックス・セット。Irmin Schmidtによるセルフ・ライナーノーツ付き。アナログ・テープ・リール収納箱を模し…

King Crimson - 中期3作品(1972~1974)「太陽と戦慄」~「レッド」

そもそも「中期」っていう言葉を軽々しく使うのが憚られるくらい、キング・クリムゾンの歴史は長く、それこそ僕の人生よりもずっと長いんですが、まあいわゆる中期の1972年~74年にかけて発表された不世出の3作品が、 "Larks Tongues' In Aspic" (「太陽と戦…

【音楽レビュー】CORIMA - AMATERASU(2016)

CORIMA、Los AngelesはCariforniaのバンドです。Band Campのディスコグラフィに寄れば本作は4年振りの2作目のアルバムとなります。 レーベルはSoleil Zeuhl。フランスのジャズ・ロック、プログレッシブ・ロック、ズールなどを主に取扱うレーベルからの発表で…

Number Girl@日比谷野外音楽堂2019

私は1996年生まれですので、Number Girlが結成されてから解散するまでの間、一度たりともその名を聴いたことはありません。 そしてNumber Girlを初めて知ったのがいつなのか、何から入ったのか、はっきりと覚えてはいません。 中学の時分通っていた個別指導…

Suchmos - The Anymal(2019)

間が空きすぎました。 そして久々でちょっと意外なチョイスです、Suchmos Stay Tuneで一世を風靡して,NHKのタイアップもゲットしたSuchmos。その曲"VOLT-AGE"からは「アレ?何だろうこの盛り上がらん感」みたいな違和感がありました。紅白のパフォーマンス…

Church Of Misery ワンマン2019 @ 高円寺二万電圧

つい先日の5/12は日曜日、そして日本が誇るドゥーム・メタル・バンドChurch Of Miseryのワンマンライブの日であった。 Church Of Miseryは昨年知人に教えていただいた。知ってからまだ1年も経たないのだが、昨年の個人的No.1趣味にブッ刺さったバンドでもあ…

【音楽レビュー】Kingston Wall - Tri∞Logy(1994)

フィンランドはヘルシンキのサイケ・プログレッシブロックバンド、Kingston Wall。私も知ったのはごくごく最近ですが、検索しても記事数が少なく、あまり知名度の高いバンドではないと思われます。リンクにもあるブラックメタル好きの方に教えていただいて聴…

【音楽レビュー】Soft Machine - Third(1970)

有名すぎますね。その名の通り3枚目となるソフト・マシーンのアルバム。ジャケ写がかっこいい。個人的「LPレコードで飾って置きたいジャケ写」ランキングは堂々の1位。LP再生機器持ってないけど。 バンド自体はカンタベリー・ロック、プログレッシブ・ロック…

【音楽レビュー】Arabs In Aspic - Syndenes Magi(2017)

ノルウェーの現代プログレッシブ・ロック・バンドの5thアルバム (公式サイト:http://www.arabsinaspic.org/ ) バンド名からしてもうクリムゾンのフォロワー間違いなしって感じ。案の定サウンドは中期クリムゾンを中心とした70年代系サウンドで構築されてい…

【音楽レビュー】Nova Collective - Further Side(2017)

あのメタル・ブレード・レコードから発売されている、イギリスのテクニカル・プログレッシブ・メタルの2017年1stアルバム。 メンバーは既に他バンドで実績を積んできた圧倒的技量の猛者たちであり言うなればスーパーグループ(死語)である。 Between The Buri…

【音楽レビュー】Pekka Pohjola - Visitation(1979)

WigwamやMade In Sweden、またMike Oldfieldとの共演で知られるフィンランドのマルチプレイヤーPekka Pohjola(ペッカ・ポーヨラ)の1979年ソロ作。個人名義では4作目。ジャズフュージョンとプログレッシブ・ロック双方の要素を持ち合わせた全編インストのアル…

【書評】一揆の原理 呉座勇一 著 (ちくま学芸文庫)

本日取り上げるのは呉座勇一 著「一揆の原理」(ちくま学芸文庫)でございます。後年に出版された加筆版です。 タイトルからも分かる通り、この本は歴史系の書籍です。 大河ドラマは好きで見てるんですが、オンタイムで見ながらTwitterやるとめっちゃ捗るんで…

In The Court Of The Crimson King(クリムゾン・キングの宮殿) - King Crimson

ジョジョの奇妙な冒険のアニメでも活躍中ッ!!のキング・クリムゾン。その音楽的元ネタについて自身の経験を含めて書きます。

Fragile(こわれもの) - Yes

音楽レビューを書くにあたって何を最初に持ってくるかは重要だと思って、少し悩んだんだけど、自己紹介的な意味合いを持たせたいのもあってYesにしてみた。ちょうど惑星ジャケだしね。 Fragile 確か中学の頃にはビートルズをiPhone付属イヤホンで聴いてたよ…

この星について🌎

最近あまり人と話していない。研究室では奥の席で黙々と作業をしているだけだし、同世代にはシュミの会う人はほとんどいないから、内省的なことばかりする日常になっている。 そんなせいか妙に冷静になって周りをみている自分がいる。私は目だけになっている…